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東京フィルメックスが開幕。北野武が最新作について語る

取材・文・写真:木村満里子

東京フィルメックスが21日に開幕。2000年に作家主義を掲げて世界中からユニークな作品を集め、その質の高さで多くの映画ファンを虜にして今年で10年。これを記念して明治大学アカデミーホールにて、「映画の未来へ」と題したシンポジウムが開かれた。


「第10回東京フィルメックス」シンポジウムに出席した北野武監督

海外の映画祭で評価の高い北野武、黒沢清、是枝裕和の3監督、そして俳優の寺島進、西島秀俊が登壇し、約5時間にわたり講義、セッションを行う貴重な機会とあって、約1200人収容の会場には多くの映画ファンが集まった。なかでも会場を沸かせたのが、会場である明治大学出身の北野監督。『その男、凶暴につき』(1989)で監督デビューしてから今年で20年、その間15本の作品を撮ったが、なかなか当たらない現実を毒舌を交えつつ振り返り、北野監督は「(来年公開の新作は)いろいろやったけど、疲れ果ててヤクザ映画に戻ってきた。でもメモリは1段上げている」と語る。

将来は「監督、主演の両方を一度にやるのは大変。監督はスタミナがいる。いつか森繁さんみたいに“ただ置いとけばいい”っていう役者になりたい。行けばギャラもらえるっていう。人の映画に出て、わざと下手な演技して、映画をダメにしてやるっていうテロリストみたいな作戦に出るのもいい」と笑いながら言うものの、「映画の値段が均一なのはおかしい。作品によって値段が違ってもいいのでは」「『座頭市』を撮影しているとき、同時にそのパロディ版を撮りたくてしかたかなかった。みんな公開作品に同じ役者で撮ったパロディ版をつけて、2本一緒に公開するのが一番いい方法じゃないか」と北野監督らしいユニークなアイデアが次々に飛び出す様子からは、将来最後までこだわり続けるのは監督業なのでは、と思える。

また、事前に一般から受け付けた質問にも答え、キャスティングについて「撮影現場で静かに撮り方や監督を見ている人がいい。たいていそういう俳優はカメラ回してもいい」、監督を目指す人からのテレの克服については、「テレビでも今当たっている人はたいてい恥ずかしがり屋。テレ屋な人は、人より読みが深いと思う」とシンプルな質問の中に、北野監督独自の見方が垣間見える話もあり、あっという間の1時間であった。

後半には、その北野映画に出演した寺島と西島が登場し、黒沢、是枝両監督にジョイント。理解できないからつまらないではなく、何だこれはと思うことが重要、そんな映画が上映されるフィルメックスの魅力について熱い議論が交わされた。

「第10回東京フィルメックス」
11月21日(土)〜29日(日)
有楽町朝日ホール、東劇、シネカノン有楽町1丁目、
明治大学アカデミーホール、有楽町スバル座にて開催

【関連リンク】
【特集】第10回東京フィルメックス レポート!
「第10回東京フィルメックス」公式サイト

 

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