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耳からの刺激で視界が変わる! 「爆音映画祭」が今年も開催

音楽ライブ用の音響設備を用いて、通常の映画館では聴くことのできない迫力の大音響で映画を楽しむ「爆音映画祭2009」が28日(土)から、吉祥寺のバウスシアターで開催される。開始から6年、映画祭としても3回目を迎える“爆音上映”の魅力と裏側を、本映画祭を手がける樋口泰人氏に聞いた。

音は大きいが、耳が痛くはならない”設定で上映を行う本映画祭は「世界一、音の良い映画祭」と自称する通り、1作品ごとに繊細なセッティングを行い、作品にとってベストな音場を作り出している。樋口氏は「すごい贅沢なことをやっているなという感じはあります」と笑顔を見せるが、苦労は絶えないという。「その映画がどういう録音をされているのか、どういうフォーマットかで音が全然違うんですね。現在、音調整は通常の上映の終わった夜中にやっていますが、夜中に爆音が出せない劇場であれば、休館して調整しなければならない。それと、バウスシアターがチェーン系列ではない独立した映画館で、(かつてはライヴハウスだったため、大音量を鳴らすためのスピーカーやミキサーが設置されている)特殊な劇場だからできるんですね。他の場所でもやりたいですけど、設備や環境の問題も含め、大きな負担がかかるので簡単にはできないですね」。

“ここでしか体感できない上映”は少しずつではあるが、映画ファンの間で話題を呼び、今では映画祭のために地方から泊まり込みで参加する観客もいるという。「常に若い観客が入ってきているし、1回目の映画祭に来てくれた人がスタッフになっていたりもするんです」と語る樋口氏は「ただ、“映画祭に参加する”のではなく、“決まった映画を観に来る”人が多いのも事実なんです。観客から上映リクエストを募っているのも『裾野を広げたい』と思っているからで、『ついでにもう1本』で観ると思わぬことが起こったりするので、1日学校を休んで3本ぐらい観てもらえるとうれしい」と語る。

CGや3Dなど、ここ数年の映画界は“視覚”分野の革新に注目が集まっているが、“音響”にはそれほどの注目が集まっていない。「ヌーベルヴァーグ以降の映画にはあった“撮影現場の空気感”が削ぎ落とされて“必要な音”だけが入っている映画が増えている気がするんです。音を作る人に“自分がやったこと以外の音が入る余裕”があるかないかというのは大きいと思う。そういったことも爆音で感じてもらえるとうれしいですし、体の中に音が入ってくる過程で視界も変わってくる。観客が安全なところにいて、映画を評価する、楽しむだけじゃなくて、『観客も危ういところに行ってみましょう』ということですよね」。

■「第三回 爆音映画祭」
5月28日(金)〜6月12日(土)
吉祥寺バウスシアターにて開催

【関連リンク】
「第三回 爆音映画祭」公式サイト
【チケット情報】
爆音映画祭





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