俺たちに明日はないッス (2008) »ニュース

『俺たちに明日はないッス』監督、「挫折してナンボ!」

記事提供: Hot Trash.com

原作が軒並み映画化されているさそうあきらの短編連作を『百万円と苦虫女』タナダユキ監督が映画化した。原作にホレ込み、映像化を熱望していたというタナダ監督に『俺たちに明日はないッス』に関する話を聞いた。

劇中に登場するのはセックスのことしか頭にない高校生たち。悶々とした彼らの“性”春模様がコミカルに綴られるが、テーマとしては男子が喰いつきそうなモノ。女性のタナダがメガホンをとった理由を尋ねると、「男子に対する尊敬の念(笑)。バカで一生懸命な男子たちの映画を撮りたくてたまらなくなったんです」だとか。

原作は短編でR指定候補。自主映画ならまだしも、映画化のGOも二の足を踏まれがち。
「いろんな人に撮りたい、撮りたいとお願いしました(笑)。ようやく映画化が実現しましたが、10代のモヤッとした感じや、10代の痛みを覚えているうちに撮れてよかった」と映画化への困難だった道程を振り返る。それだけの想い入れがあるということは、さぞ楽しい青春時代を過したのかと思うが、「10代はまったくおもしろくなかった(笑)」 と全否定。先が見えない10代の不安感はタナダも経験済みで、なるほどモヤっとした感触が作品中には漂っている。

言われてみれば、彼女の映画に出てくる人間は壁にぶつかっている場合が多い。「ままならない感じの人、人生が思い通りにいっていない人、そいういう人たちに共感しますね」とあまりハッピーではない人たちに興味を示す。「挫折しない人間を描いてもまったくおもしろくないじゃないですか(笑)」と明快な答えを返された。

意識がそこへ向くのには原体験があった。「幼少の頃からままならない人が周りにたくさんいたことが影響していると思います。それでもみんな頑張って生きてきた(笑)。人生って、挫折してナンボじゃないですか。私は、そういう人の気持ちのほうに共感できるんです」と語るタナダ監督。
『俺たちに明日はないッス』にも明確なメッセージ性はないが、彼女なりの温かい視線で“人間”が描かれる。タナダの人間賛歌に勇気をもらおう。

『俺たちに明日はないッス』は、2008年11月22日(土)より、ユーロスペースにてロードショー、以降全国順次公開。

●『イエスタデイズ』窪田崇監督が語る「ホイチョイみたいな映画が撮ってみたい(笑)」
●『小森生活向上クラブ』の古田新太が語る「働かざる者喰うべからず!(笑)」
●『Happyダーツ』の佐藤仁美が語る「一生懸命になれることを探しましょう!」

 

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