スイートリトルライズ
(2009)
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江國香織の人気小説が映画化。監督がみせた独自の“こだわり”とは?
ぴあ編集部
人気作家・江國香織の同名小説を中谷美紀、大森南朋主演で映画化した『スイートリトルライズ』が3月から公開されるのを前に、矢崎仁司監督がインタビューに応じた。
映画は、表向きは何の問題なく仲むつまじく見える夫婦、瑠璃子(中谷)と聡(大森)が、それぞれ別の相手と恋をしながら、お互いに甘いウソを積み重ねていく姿を描いた大人のラブ・ストーリー。
『三月のライオン』や『ストロベリーショートケイクス』など、繊細な人物描写で高い評価を受ける矢崎監督は、映画化のオファーを受け、前作『ストロベリー…』でもコンビを組んだ狗飼恭子と脚本作りに取り組んだ。しかし、作業は予想以上に時間を要したという。「江國さんの原作が、とても深い小説だったので、どうしたら映画として成立するかに苦しみました。最初に話をもらったときは、前から夫婦の話がやりたかったので喜んでたんですけど、実際に読むと『すごいものを引き受けたな』と」。
濃密なミーティングを繰り返しながら脚本が執筆され、中谷美紀と大森南朋が主演を務めることが決定。矢崎監督は「中谷さんは“品のある美”を持っている方ですし、大森さんの孤高な空気感は聡にピッタリだと思ったので、おふたりには出会えて本当によかったと思います」と振り返る。「役を引き受けてくれた俳優さんの“現在”を映しとりたい」と語る矢崎監督は、俳優たちのアイデアや演技プランを柔軟に取り入れながら撮影を進めたそうだが、俳優がいない空間にもこだわりを見せている。「今回は“気配”の映画にしたいと思いました。撮影場所も人がいない時にも、何かしらの“気配”を感じさせる場所を探しましたし、脚本作りの際も“人がいなくなる”瞬間を繰り返し描こうと思いました」。
<ロマンチックな状況と、日常の風景を絶妙なバランスで見せる矢崎演出に注目です。>
矢崎監督は、最後に「映画にできることはいっぱいあると思うんですけど、映画が日常で忘れていたことを思い出す“きっかけ”になってくれるとうれしい。今回は観客の感性を信じて作りましたので、物語を追うのではなく、映画を“感じて”みてほしい」と語った。
『スイートリトルライズ』
3月13日(土)より、シネマライズ他全国ロードショー
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